テスト免除
メガネ置きです。
長かった夏休みに終止符が打たれ、ようやく大学の授業が始まりました。
今回は、ボローニャ大学で授業を受けるにあたって、私が「イタリアらしさ」を感じたあるエピソードについてお話しします。
テストは?
私はボローニャ大学で、イタリア人学生と一緒に英語の授業を受ける予定でした。
しかし初回の授業に参加したときに、英語の授業を取るためにはクラス分けテストを事前に受ける必要があったことを知らされました。
クラス分けテストを受けるのが遅すぎてイタリア語の授業を取ることができなくなった、あの悪夢が蘇りました。
憂鬱な気分のまま、それでもこれからクラス分けテストを受けられないかどうか一応確認してみようと、担当教授のもとに向かいました。
教授の回答はこうでした。
「あなた英語話せてるから、テスト受けなくていいわよ」
え?
耳を疑いました。
まず真っ先に断っておかなければならないのは、私の英語力が決してそれほど高くないということです。
カタコトの英語を並べ立て、かろうじて相手と意思疎通が成立するレベルです。
そんな私に、まさか英語が上手だからテストを受けなくてもよいと言われる日がくるとは思ってもみませんでした。
教授曰く、イタリア人学生は英語での会話はおろか文法の知識が乏しい場合も多く、クラス分けテストで事前に英語力を確かめるのが必須なのだそうです。
個人的には、イタリア人学生はみんな英語が上手に話せていると感じていたので若干の違和感は残りましたが、とにもかくにも、晴れて英語の授業に参加することが許されました。
それにしても、もしこれと同じことが日本で起きていたら、授業は受けられないと突っぱねられるか、少なくとも確実にクラス分けテストは受けさせられているでしょう。
イタリアの自由な国柄に助けられた、そんな小さなエピソードでした。