日本の講演
メガネ置きです。
先日、ボローニャ大学で日本語を勉強しているイタリア人学生たちと一緒に、日本に関する講演を聞きに行く機会がありました。
今回は、その様子についてお話しします。
通訳がすごい
その講演は、元宮崎県延岡市市長の首藤正治さんによって、日本について学んでいるイタリア人学生に向けて週に1回、約1ヶ月間にわたって行われました。
内容は、地元宮崎県延岡市の紹介から日本が直面している社会問題、そして世界的な課題である自然災害や環境問題など多岐にわたり、随所で日本とイタリアの共通点・相違点を挙げながら、イタリア人学生たちに様々な問題について考えてもらうことを目的としていました。
日本の社会問題に対するイタリア人学生の意見を聞くこともでき、非常に興味深かったです。
また、この講演は全て日本語で行われたので、イタリア人の学生たちが理解できるよう、イタリア語の通訳がついていました。
ボローニャ大学で日本語を教えているイタリア人の先生が通訳をしていたのですが、この通訳がすごくて圧倒されてしまいました。
講演の内容は非常に専門的で、なおかつ日本的な感性を多分に含んだものだったのですが、その先生は常に首藤さんが話をしてから間髪入れずに通訳を行い、言葉に詰まることはほとんどありませんでした。
講演の中で、余談話として日本の茶室の説明があり、茶室に入る前に手を清める「つくばい」とそこに刻まれた「吾唯知足」という言葉の意味が紹介されていたのですが、その部分も難なく通訳をしていました。
さらに、首藤さんが時折飛ばす日本人的な感覚のジョークも巧みにイタリア語に置き換え、しかもそれでイタリア人学生たちの笑いをしっかりと取っていたので驚きました。
これまであまり通訳つきの講演などに参加したことがなかったのですが、通訳ができる人はこんなにもすごいのかと感動しました。
私には、一生かけてもあそこまで他言語をうまく使いこなせないと思います。