メガネ置きボローニャ留学日記

イタリアのボローニャに留学している、メガネ大学生の日記です。

マテーラ観光記

メガネ置きです。

 

バーリから電車で約2時間、岩の街、マテーラを訪れました。

 

今回は、その様子についてお話しします。

 

 

岩の街

電車でバーリからマテーラに行くためには、FAL(Ferrovie Appulo Lucane)という鉄道を利用する必要があります。

 

この電車は、一般的なバーリ中央駅からではなく、中央駅を出て左手の角に見える建物内の、小さな駅から出発します。

 

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…こちらの建物の中に、FALの発着駅があります。チケットは片道5€です。

 

電車に乗り込んだら、マテーラ中央駅に着くまでガタゴトと移動します。

 

マテーラはイタリア南部のバジリカータ州に属する街で、岩を掘り出した洞窟住居が建ち並ぶ旧市街を中心に、東側にはグラヴィーナ川に侵食されてできた渓谷、西側には新市街が広がっています。

 

中央駅に到着したら新市街を通って町を東に横断し、「サッシ」と呼ばれる岩の洞窟住居街を目指しました。


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…サン・フランチェスコ広場。旧市街の玄関口とも言える広場で、奥にある建物がサン・フランチェスコ教会です。


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…この道を真っ直ぐ歩いていくと、いよいよあの光景とご対面です。


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…マテーラのサッシ。長い年月をかけて形成された岩の街は、圧巻の一言でした。

 

もともとこの辺りの丘が「凝灰岩」という頑丈かつ削り出しやすい岩でできていたため、修道士や農民たちがその岩の性質を利用して洞窟型の住居を次々と掘り出し、やがて現在のような巨大な岩の街になったのだそうです。

 

現在は多くの建物に補修や建て増しが行われているものの、建物の内部は当時のままの岩の洞窟であり、街全体が作り出す奇観は変わらず維持されています。

 

一時は住民の流出によってゴーストタウンと化したマテーラのサッシですが、1993年に「マテーラの洞窟住居と岩窟教会公園」として世界文化遺産に登録されたのを皮切りに、類稀なる景観を持つ観光都市として息を吹き返しました。


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…サッシの内部は、アップダウンが激しいうえにかなり入り組んでおり、異世界の迷路に迷い込んでしまったような感覚になります。


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…サッシの西側に広がる渓谷も、なかなかの絶景です。目を凝らすと、洞窟跡のようなものが岩肌に点々としているのがわかり、マテーラの旧市街も初めはこんな感じだったのだろうかと思いを馳せました。


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…マテーラの大聖堂。サッシの丘の頂上にあります。


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…大聖堂周辺からの眺め。

 

サッシの中を歩いていると、昔の人々がものすごい労力をかけてこの不思議な洞窟住居街を作り上げたのだという歴史が、ひしひしと肌で感じられました。

 

マテーラには、他の都市にはない独自の魅力があるので、ぜひ訪れてみてください。


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…ちなみに、昼食は洞窟住居の中に作られたトラットリアでいただきました。


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…マテーラは、パンの街としても有名です。手前にあるリング状のパンは「タラッリ」と呼ばれ、南イタリアでよく食べられています。


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南イタリアを代表するパスタといえば、やはりオレッキエッテ。もちもちの食感が癖になります。