北斎・広重展
メガネ置きです。
先日、Museo Civico Archeologicoというボローニャの博物館で、葛飾北斎と歌川広重の作品の展示会を見てきました。
今回は、その様子についてお話しします。
東海道を旅する
その展示会では、葛飾北斎と歌川広重の作品を中心に、約250もの浮世絵がずらりと展示されており、各作品の特徴や背景などが詳しく解説されていました。
2016年に、日本とイタリアは国交締結から150周年を迎えましたが、今回の展示会は、その記念事業の一環として開催されたのだそうです。
日本でも、ボローニャ出身の画家、ジョルジョ・モランディの展示会が、記念事業として行われました。
学生は割引価格の5€(通常は10€)で入場することができたのですが、個人的には、10€以上支払ってでも見る価値があるほど、素晴らしい展示会だったと思います。
…北斎・広重展の様子。館内は、作品の特色ごとに色彩が効果的に使い分けられており、スタイリッシュな印象を受けました。
今回の展示会の目玉は、なんといっても、葛飾北斎の「富嶽三十六景」と、歌川広重の「東海道五十三次」でした。
富嶽三十六景の全46作品と、東海道五十三次の全55作品が一堂に会し、順番にずらりと並んでいる様子は圧巻でした。
特に東海道五十三次は、日本橋から京都までひとつひとつ見て回っているうちに、懐かしき日本の風景(もちろん現代の風景ですが)を思い起こさせ、東海道を本当に旅しているような、不思議な気分になりました。
…北斎の凱風快晴(赤富士)。昔、この柄の扇子を持っていたことを思い出して、懐かしくなりました。
…広重の箱根(東海道五十三次)。山の色使いが好きで、今回の展示会で一番気に入った作品でした。
日本ではあまり美術館に行ったことがなかったので、日本の作品の展示会ではありましたが、イタリアにいるからこそできた素敵な体験だったと思います。