Italoレポ
メガネ置きです。
イタリア半島の主要都市間を移動する手段として、最も便利なのが鉄道です。
イタリアの鉄道は、移動速度が速くて料金も安く、日本の新幹線より気軽に利用できる印象があります。
イタリアでは、旧国鉄の事業を引き継いだ「トレニタリア(Trenitalia)」と、私鉄を運行する「イタロ(Italo)」の2つの鉄道会社が、ほとんどのシェアを占めています。
この2つの会社のうち、私がお勧めするのはItaloの方です。
今回は、なぜ私がItaloの方を推すのかについてご説明しようと思います。
Italoについて 〜メリット編〜
私がItaloをお勧めする最大の理由は、その利用の快適さにあります。
一般的に、Trenitaliaの車両に比べItaloの車両は清潔感があり、座席は座りやすく、全体的にスタイリッシュな感じがします。
…Italoの電車。真っ赤な車体が目印です。
また、Italoの鉄道は移動速度が速く、南北で700km以上離れているミラノ〜ナポリ間を大体4時間半〜5時間くらいで結んでいます。
ミラノ〜ボローニャ間に至っては1時間ちょっとで移動することができ、本格的に眠りにつく間も無く目的地に到着します。
Trenitaliaにも「Freccia Rossa」という高速鉄道がありますが、快適さという観点で比較すると、Italoに軍配が上がるでしょう。
そしてItaloの鉄道は、上で例に挙げたFreccia Rossaに比べても、料金がお手頃であることが多いです。
時期や時間帯、シートのランクにもよりますが、ミラノ〜ナポリ間は約38€、ミラノ〜ボローニャ間は約16€で移動することが可能です。
ただ、出発の直前にチケットを買おうとすると既に安い席が全て埋まってしまっている場合が多いので、余裕を持ってチケットを購入するようにしましょう。
シートのランクは、低い方から「Smart」、「Comfort」(ない場合もある)、「Prima」、「Club」となっており、上のランクの座席ではドリンクや軽食の無料サービスが付くなどの特典があります。
また、ItaloはTrenitaliaに比べてストライキが起こりにくいというのも、メリットのひとつかもしれません。
イタロについて 〜デメリット編〜
そんなItaloですが、いくつか利用しづらいなと感じた点もあるので、参考までにご紹介しようと思います。
まず、Italoの電車が発着する駅は一部の主要な都市に限られており、Trenitaliaの発着駅の数よりも圧倒的に少ないです。
そのため、Italoは主要都市間の長距離移動には優れているものの、主要都市周辺での小回りは全く利きません。
バスの運行サービスによって行ける都市は増えましたが、それでもやはり少ないです。
また、これは「Smart」と「Comfort」の車両だけかもしれませんが、Italoの無料Wi-Fiは接続がめちゃくちゃ弱いです。
Wi-Fiに繋がっている状態でもインターネットが使えず、なんとかならないものかという感じです。
日本にいた頃は、「イタリアの電車は時間通りに来ない」という話を半ば常識のように聞いていましたが、実際にイタリアで鉄道を利用してみると、割と時刻表通り正確に運行しているように思います。
たまに大幅に遅延する場合もありますが、それは日本でも同じでしょう。
ただ、ストライキで電車が動かなくなるのは日本ではなかなかお目にかからない事態だと思うので、イタリアを旅行する際は、ストライキのニュースに気を配っておくと良いと思います。