トランプ
メガネ置きです。
皆さんは、トランプはお好きでしょうか。
日本で一般的に遊ばれているトランプは、絵柄が「ハート・ダイヤ・スペード・クローバー」の4種類で、それぞれ13枚+ジョーカー2枚の計54枚のものだと思いますが、イタリアではこれに加えて、異なるタイプのトランプが普及しています。
今回は、イタリアで一般的に遊ばれているトランプ、「カルテ・ナポレターネ」についてお話しします。
外で遊ばない方がいい?
日本でお馴染みのあのトランプは、イタリアでは「カルテ・フランチェーゼ」と呼ばれており、決して遊ばれていないわけではありません。
イタリア人の友達によれば、これから説明するカルテ・ナポレターネと大体同じくらいのシェア率で普及しているそうです。
しかし、やはり私たち日本人にとってより興味が惹かれるのは、馴染みのないカルテ・ナポレターネの方でしょう。
カルテ・ナポレターネの歴史はカルテ・フランチェーゼよりも古く、その誕生は中世まで遡ると言われています。
名前に「ナポレターネ」とついていますがナポリ発祥ではなく、トルコからイタリアに伝えられたとされています。
カルテ・ナポレターネの絵柄は4種類ですが、「コッパ(盃)」「バストーネ(棍棒)」「スパーダ(剣)」「デナーロ(貨幣)」とカルテ・フランチェーゼとは全く異なります。
また、それぞれの絵柄における枚数は13枚ではなく10枚で、ジョーカーも存在しないためカードは全部で40枚になります。
人物の絵札は存在しており、カルテ・フランチェーゼでいう「8」「9」「10」にあたるカードが、それぞれ「ファンテ(歩兵)」「カヴァリエーレ(騎士)」「レ(王)」となっています。
…カルテ・ナポレターネ。なんともイタリアらしい、芸術的なデザインが特徴的です。
枚数やジョーカーの有無などに違いがあるため、カルテ・ナポレターネの遊び方は、カルテ・フランチェーゼでお馴染みのババ抜きや大富豪などとは大きく異なります。
「スコーパ」や「ブリスコラ」といった遊び方が有名ですが、残念ながらここでは詳しい説明は省略させていただくので、気になる方はぜひ調べてみてください。
実際に遊んでみるとわかりますが、カルテ・ナポレターネの遊び方は、ギャンブルのような印象が強いです。
一度カフェのテーブル席でこのトランプで遊んでいたことがあったのですが、「賭け事をしていると勘違いされて警察が来るぞ」と注意されていまいました。
おそらく実際にはそんなことは起こらないと思いますが、少なくともイタリアでは、トランプはギャンブルの道具のひとつとして認識されているということを知り、文化の違いは面白いなと思いました。